もえさが解決録

縁結びを司る神仏

Enmusubi

日本には、多くの神様や仏様が存在します。その中でも、縁結びのご利益があるといわれている神仏をご紹介しましょう。

大国主命(オオクニヌシノミコト)

大国主命は、日本神話に登場する神様。「だいこくさま」としても慕われています。天照大神に、出雲大社建設と引き換えに、現世のすべてを譲り、自身は幽冥(かくりよ)をおさめることを承諾します。幽冥とは神の世界で、亡くなった人の霊魂が帰る場所。我々からは目に見えない世界です。その幽冥をおさめるということは、人と人との見えない縁や運命もおさめるということ。そのことから、大国主命は良縁を結ぶ神として信仰されました。また、毎年旧暦の神在月(出雲以外では神無月)に、全国津々浦々の神様が集合します。そこで、縁結びについても話し合われると信じられているため、縁結びの神といわれています。

素戔男尊(スサノオノミコト)

スサノオノミコトは古事記では建速須佐之男命、日本書紀では素戔男尊などと表記されています。またクシナダヒメは、古事記では櫛名田比売命、日本書紀では奇稲田姫と記されています。高天原を追放されたスサノオノミコトが、毎年ヤマタノオロチという怪物に娘を生贄にされているというアシナヅチ・テナヅチ夫婦に会います。スサノオノミコトは、彼らの娘であるクシナダヒメを妻に娶ることを条件に、ヤマタノオロチを退治することを約束します。スサノオノミコトは、クシナダヒメを櫛の形に変え、自分の髪にさし、ヤマタノオロチ退治を成功させます。その後、スサノオノミコトとクシナダヒメは、須賀に宮殿を造営したということです。このことが所以となり、スサノオノミコトとクシナダヒメは縁結びの神として、厚く信仰されています。

愛染明王

梵名はラーガ・ラージャといい、愛情を表す深紅の身体を持つ愛染明王。火炎の日輪に座し、3つの目と6本の腕を持ち、人を圧倒するような分怒の形相をしています。しかしその分怒の表情は、悪者を追い返し、衆生を救うためのものなのです。愛染明王は、愛情や情欲を司る神。「煩悩や愛欲などは、人を堕落へと導く力を持つとともに、時には生きて行く活力となり得る力がある。その本能の力を向上のためのものにする」という功徳を施します。そのため、古くから恋愛や縁結び、家族円満などのご利益があるといわれています。

聖歓喜天

もとはヒンズー教の神で、仏教に帰依して守護神である天部になりました。多くのものは、秘仏とされていて、なかなか一般の前に披露されることは少ない仏様です。まれに単身のものもありますが、多くが象頭人身(頭が像で体が人間)の男女の神が抱擁している姿をしていることから、古来より縁結びや夫婦円満のご利益があるとされ、多くの信仰を集めています。

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